お客さんのサーバーをぶっ壊して泣きました

昨日はあるクライアントさんのシステムの本番日でした。
もう10年くらい使っているWindows NT Server 4.0 &Windows98クライアントのシステムで、ハードウェアのメーカー保守がいよいよ切れてしまうので、Windows 2003 ServerとWindows Vistaのシステムの入れ替えて欲しいと去年に依頼があったものです。
そりゃあ、設計ドキュメントも無いOracle7(データベース)とPro*Cobolで出来ているシステムを移行するというのは、想像を絶するエライ苦労でした。
大事故
で、ようやくこぎつけたシステム切替の日。
まずはデータの移行作業。
データベースのバックアップを待っている間に、新サーバーを置く場所を確保しようと、サーバーの横のキャスター付きキャビネットをゴロゴロと移動させようとすると…
「ヒュゥゥン…」
\(◎o◎)/
サーバー外付けの増設ディスクが止まってる!データベースのメインディスクやのに!
サーバーのコンソールを見るとデータベースのバックアップも異常終了してる!!
サーバー裏側を確認するとケーブルが一本抜けきっているのでした。
よく見るとキャビネットの引き出しがケーブルをはさんでいたようで、そのキャビネットを動かした瞬間にまた何故かもともとネジ止めされていなかったケーブルが抜けたようでした
「これって、完全にトラップですやんか(ーー;)  しかし、これはヤバイですぞ……」
いろいろと復旧にチャンレジしたものの、結果的に財務、顧客、売上、在庫の全てのデータベースが壊れてしまっている事を知るのでした。


「このシステムって、最後にバックアップをしたのいつなんやろ…?」
 財務…2008年6月12日(ただしバックアップは見たことない独自形式)
 顧客…2006年10月21日(一年半も前や…)
 売上…2008年6月12日(ただし一部のマスタや履歴データのバックアップは無し)
 在庫…2008年6月12日(ただし一部のマスタや履歴データのバックアップは無し)
財務は復旧不可能かもしれへんし、顧客は1年半前にさかのぼってしまう~、売上と在庫は中途半端なデータになってしまいまそうや…
平謝り
とりあえずは、まずは出社してきたばかりのクライアントの取締役にお詫びと報告に。
「私の不注意によるデータベース消失によって、大損害を与えてしまうかもしれません。
最悪の場合は6ヶ月分の経理伝票を入力し直し、顧客データは1年半分の情報を再入力する必要があります。本当に申し訳ありません」
はっきり言って私は謝罪しながら、損害賠償さえ覚悟してました。
そこでその取締役の言葉。
「ドンQさんが信用できる人間なんはよう分かりました。
これまでいろいろなSEがミスしては、よう分からんカタカナ言葉を使って責任逃れをしてたけど、自分の責任やと正面から謝ってきてくれたんはうれしかったです。
実はドンQさんが誤魔化しの説明をするようなら、徹底的に責任を追求したろうと思ってました。
誰にもで失敗はあるもんや。
とりあえず可能な限りの復旧をしてくれたら、それ以上は何も追求する気はないです。」
私は、久々に泣きそうになりました。
クライアントさんは高額な商品の仕入れをやって在庫を大量に抱える商売なんで、財務データが無くなってキャッシュフローが分からなくなるのは致命的なはず。
5月末時点で全店の実棚卸しをした在庫データが無くなってしまうことは、中間決算ができなくなることを意味するはず。
結末
結果的には、メーカーのフィールドサービス(早い話が修理屋さん)が来て、ディスクアレイボードを強制的にオンラインにして、リビルドする事によって何とか増設ディスクは復旧し、データベースも不整合から回復して一件のデータも消失せずに済んだのでした(^-^)
その修理屋さんが帰るのを見届けてから、取締役とがっちり両手で握手。
とりあえずは予定よりも4時間遅れたものの、夜8時半頃に無事に新サーバーの稼動に至ったのでした。
そして、帰り間際の取締役の一言。
「ドンQさん、これからもどうか末永くよろしくお願いしますわ。」
その数分後、私は泣きながら駅まで歩いていたのでしたσ(^◇^;)
そーいえば、朝ごはん食べたきり何も食べてへんかったなぁ。そりゃ手も心も震えるわけですわ(^^;)
最後に。
すんません。ものすごい自慢話で(ーー;)
あと電源関係の部分に限らずサーバー周りのものを動かす時には可能であれば電源OFFです。

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コメント&トラックバック ありがとうございます(3 件)

  1. tawtaw より:

    うぉぉー、いい話だ~。
    タイトルと途中経過を読んで、最後にこんな展開になるとは思いもしませんでした。
    ドンQさんの謝罪が誠意をもったものだったからこそ、社長もそれを受け入れてくれて、しかもデータも復旧…これは読んでるほうも泣けました(;_;)
    最近の世の中って金・金・金で、目先の利益優先・立場の低い奴は倒れるまで使い倒せ、っていうのばかりが目に付くので、こんな話を聞くと何だかほっとします。

  2. ニコフ より:

    自分の失敗を認める事は大変なことですが、それができることによってクライアントさんの信頼を裏切らないで済むかもしれないんですよね。
    そして、それができるドンQさんは立派なシステム屋だと思います(^^
    これからも応援させていただきます!

  3. ドンQ より:

    >tawtawさん
    こうやって文章にすると「誠意をもって」みたいな格好エエ感じですけど、悲壮な顔で
    「すみません!申し訳ありません!」
    って繰り返してる私の姿を見て誠意というよりは可哀想に思ったのかも?(^^;)
    ただ、これは私が完全に個人の仕事やったから出来た話で、企業の一担当者としてミスをしてしまった時には「会社としてメスを簡単に認めてはいけない」
    みたいな余計な事を考えてしまったかもしれません(ーー;)
    >ニコフさん
    ほんとは、すぐに正直に謝罪したわけやなくって、まぁ良からぬ事はいろいろと考えたんですけどね。
    事故が起こった時は完全にその事務所で私1人やったしσ(^◇^;)
    とにかく出入りの業者には厳しい方やったんで、ホントその時はいろいろ覚悟しました~

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